get は「(何かを)得る、手に入れる、ゲットする」と理解していると思います。しかし get がもともと持っている基本的な機能は「AがBに達する」です。
機能1:「AがBに達する」
She got home.(彼女は家に着いた)
このイメージを出発点として get はさまざまな意味に使われるのですが、このコラムでは、以下の2つの機能を加え、大きく3つにグループ分けして説明します。そのほうが、get
の本質に迫ることができると考えるからです。
機能2:「物を所有する、所有するに至る」
I got a new CD.(新しいCDを手に入れた・買った)
機能3:「ある状態になる」、「〜させる、〜される」
I got my book published. (私は本を出版した)
多くの人は、get を機能2の意味で理解していると思います。私もそうでした。だんだんと学習が進むと、get のいろいろな用法を知りますね。知れば知るほど混乱する時期を経て、だんだんと
get を使いこなせるようになってきます。
最近では、市販の辞書に載っている get の使い方に関する説明はずいぶんわかりやすくなっていますので、私がいまさら get
について書くのは僭越な気もします。ですが、これから英語を学ぶ人たちが get を使うときにできるだけ混乱しないように、そして、この便利な
get を積極的に使ってほしい、という2つの願いを込めて、このコラムを書いています。
get の基本用法
例文を挙げながら、get の表す動作をイメージする練習をしましょう。「A が B に達する」が get の基本形です。
機能1「AがBに達する」
Aさんが体を動かしてBに達する、という get の用法です。これが get の出発点なので、しっかり身につけましょう。
1-1「到着する」(arriveの意味)
Wait there till she gets there.(彼女が着くまで、そこで待っててね)
She will get there before six o'clock. (彼女は6時前に着くでしょう)
Please call me when you get there.(そこに着いたら電話してね)
She got to Shibuya at 5:30. (5時30分に渋谷に着いた)
I got home at seven.(私は7時に帰宅した)
1-2「乗る、降りる」「身体を動かす」
「AがBに達する」ための手段が乗り物です。乗り物に乗る動作には into、in、on などが使われます。降りる動作には off、out
of を使います。
I got on the train at Ebina station.(海老名で電車に乗った)
I will get off the train at Isehara.(伊勢原で電車を降ります)
I got in a taxi at the station. (駅でタクシーに乗った)
ローカルな地名ですみません。私が実際に使っている駅です。
次回は、機能2と機能3の説明をします。
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