第7話 MAKE(その2)




●makeの典型的な用法

 make を辞書で調べると、意味がたくさんあってわけがわからなくなると思いますが、大きく分けて「作る」と「する」の2つのグループにまとめることができます。
 ネイティブ・スピーカーも、実は単純に「作る」と「する」の機能をイメージして make を使っているのです。ネイティブ・スピーカーの発想に近づくことを目標にしましょう。

1. 作る
 具体的に目に見える物を「作る」意味です。目に見えないものでも、fortune(財産)や、数字で表せるものは「作る」というイメージに分類されます。この意味は中学校のときから習っているので、詳細は省きます。ただし、from と of の使い分けは復習しておきましょう。

 ・make wine from grapes(材料の状態が変わる場合)
 ・a desk made of wood(材料の状態が変わらない場合)

 いずれにせよ、重要なのは「だれかが手を加えることにより、物ができあがった(組みあがった、材質が変化した)」ことを表す点です。

2. する
 make の目的語に目に見えないものや、抽象的なものを使う場合です。能力や状態の変化(ダイエットして体の状態をスリムに変化させるなど)も「する」に分類します。
 「する」の用法は、次の2つに分けられます。この使い方を覚えると、とても英語らしい会話や文章ができます。

(1)主語+make+目的語(動作を表す名詞)
 目的語に動作を表す名詞を使うのがコツです。このパターンを覚えると、日本語の「○○する」という表現がたくさんできます。注意する点は、make は努力して何かを作り出したり、状態を変える動作に使うことです。
 このパターンの特徴は、習慣的にいつもやっていることではなく、「そのために準備して、1回実行すること」に使う点です。

 ・I made a reservation.
 電話などにより都合を調整して、1回の予約をしたという意味が含まれています。

 ・I made a big mistake.
 手間をかけてやったことが、今回は間違いだったという意味が含まれています。

 ・I made a decision.
 あれこれ考えて、決まっていない状態を決定した状態に変えることを、1回行ったという意味が含まれています。

 ・I made a speech.
 演説の原稿を書くなどの準備をして、1回スピーチをしたという意味が含まれています。このスピーチには努力を要したのです。散歩する場合、He takes a walk. と言いますが、He made a walk. とは言いません。散歩は特別の準備なしにぶらっと出かければよいので、make は使わないのです。

<< 第6話へ戻る  

基本動詞をマスターしよう トップへ      次のページへ→