I made a bath.(風呂を沸かした)と言う場合、だれかのために風呂を沸かしたイメージが隠れています。例えば、I
made a bath for her last night because she was so tired.(彼女が疲れていたので、昨日は私が風呂を沸かした)と言うことができます。
I took a bath.(風呂に入った)の場合は、「自分が自分のために風呂に入った」といういつもの行為を言っています。
(2)主語+make+目的語+補語
make を使った典型的な文型です。
・It made her thin.(それが彼女をやせさせた[補語は形容詞])
・He made her smile.(彼は彼女をほほえませた[補語は動詞の原形])
・I made her my wife.(私は彼女を自分の妻にした[補語は名詞])
・The beard made him quite distinguished.(あごひげのせいで、彼はとても立派に見える[補語は動詞の過去分詞形])
It made her thin. の場合、彼女が太っていたか普通の体型だったのを、やせた体型にさせたという意味です。簡単にはいかないですよね。make
の背景には相当の努力または大きな影響があったことが隠されています。
He made her smile. も、彼のしぐさが特におかしかったか、彼が何かをした結果、彼女がほほ笑んだのです。この場合、彼女はなかなか笑わない状態にあったことが想定されます。
主語と目的語を工夫すると、状態の変化をこのパターンで、なんでも表現できるようになります。補語には動詞の原形や過去分詞形、形容詞、名詞などが使えるので、表現は無限に広がっていきます。
使役の make も、これと同じ形です。
・I made him leave the office. (彼をオフィスから追い出した)
この場合、「彼」は「私」が何も言わなければオフィスにそのまま残ったと思われます。その状態(彼の気持ち)を変えたので、make
を使います。
make を使役で使うときは、人の気持ちを変化させていることが隠されています。多くの場合、「本人の意思に反してやらせる」という意味で使われます。